皆さんこんにちは。
今回はエンジンが掛からなくなったということで入庫されたE36の修理について記事を書いていきたいと思います。
早速入庫されたE36のエンジンを掛けてみると、セルは回るがモーターが空回りしているような軽い音がするだけでエンジンが掛かる気配がありません・・・。
セルを回した際に発するモーターの空転音から察するに、正常にクランクシャフトが回せていない状況と考えられますのでスターターモーターの状態を含む点検をしてみる事にしました。
このスターターモーターという部品は、エンジン始動のためにクランクシャフトを回す(クランキング)動力を伝える部品で、クランキング機構に異常があればエンジンが始動できない事になります。
LEDライト越しにのぞき込んでますが、スターターモーターはエンジンルーム奥にあるため交換作業はかなり大掛かりです。
ちょっとアップで覗いてみましょう・・・奥にあるんですけど・・・分からないですね(^^;
スターターモーターを取り外すため、周辺の部品を取り外していきます。
そして、これが交換作業のために取り外された部品・・・
古い車なので、今回はインテークマニホールド等スターター周辺にある部品も取り外し、アイドルバルブやヒューエルホースの状態も念のため点検しました。
周辺部品の点検作業を終えたら、いよいよ本丸となるスターターモーターを取り外します。
これがエンジンルームの奥底に鎮座していたスターターモーターですね。
スターターモーターを引っこ抜いたあとはこんな感じ・・・
何かエイリアンでも出てきそうな絵面ですが、LEDライトで照らされている中央にぽっかり穴が開いているのが分かると思います。
取り外したスターターモーターを交換するリビルド品のものと並べてみると、技術の進歩の成果でしょうか?今回取り寄せたリビルト品の方が小さいですね。
※BMWはこの手の部品はほとんどリビルド品となります。
取り外した状態で動作確認を行なうと、リダクションの力が弱くなっているようです。
※セルモーターが回転し、電磁石の力でこの歯車をクランクシャフト側のギアと噛み合うように飛び出させる仕組みをリダクションと言います。
どうやらモーターが空転しギアがうまく噛み合わないため、エンジン側(クランクシャフト側)に動力を伝えられなくなっていたことが原因のようですね。
この車は13万キロでスターターモーター交換履歴がありませんので、経年劣化とは言えホントに長い間お勤めご苦労様と言ってやりたいですよね。
後はスターターモーターと取り外した部品すべてを元通りに取り付けます。
最後にエンジンを綺麗に掃除して作業は終了!!
※ガソリン漏れ、吸気漏れ等をチェックし異常が無ければ完了です!!
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それでは皆さん、また次回お会いしましょう!!